尊敬する信州大学医学部老年医学教室前教授の山田隆司先生は小生の亜鉛についての研究に『倉澤君よくやった。だが、亜鉛があれにも効く、これにも効くと言うようなことを言うと、私には判るが、今の医学誌のEditor達にはとても理解できないから、どこの医学誌でも、論文を採用してくれないだろう。何か重要な症状一つに絞って、論文を書いた方がいいよ』と忠告して下さった。しかし、この亜鉛欠乏症は実に多彩な欠乏症状を示し、あれも、これも亜鉛欠乏症の重要な症状なのである。“亜鉛補充療法は、実に多彩な亜鉛欠乏症状のあれにも効く、これにも効くと言う困った事実なのである”これから次々に、整い次第症例を呈示して行くが、ここでは予告として、ドラマティックな画像や最新の情報を示し、予告しておく。
カテゴリー:トピックス
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日付: 2023年10月18日
【いわゆる舌痛症と薬剤】
患者 T.Fさん 紹介状 貴院に高血圧、高脂血症で通院している患者さんですが、よろしくお願いいたします。 下記、診療略歴のごとき、症状経過のいわゆる舌痛症の患者です。 小生、2002年秋に、多彩で、多数の亜鉛欠乏症の 続きを読む
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日付: 2020年9月8日
血清亜鉛値と基準値の見える化の試み
【記】 日本臨床栄養学会の論文「亜鉛欠乏症の診療指針2018」よりの文献値と称して、(株)SRLは血清亜鉛の基準値65~110㎍/dlから新(?)基準値80~130㎍/dlに変更して二年が経過しました。また、同論文の血清 続きを読む
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日付: 2020年4月21日
血清亜鉛値は個々人に固有のおよその値がある。その固有の血清亜鉛値は生物学的基準(値)範囲に正規分布している。
血清亜鉛値がヒトの体内のどの様な状態を表すものか?定かには不明であり、亜鉛欠乏症の臨床は、まだまだ、群盲象を撫す状態であること否定できない。 組織(酵素系や情報伝達など)の反応の場では、キッと血清亜鉛濃度程の大きな濃度差 続きを読む
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日付: 2019年10月30日
亜鉛欠乏症の症状 ~多彩な欠乏症状~ 確実なものから予測されるものまで
【記】 多彩な症状を示す亜鉛欠乏症は、その症状の多くが一般的な症状でもあるので、症状のみで亜鉛欠乏症と診断することはできない。 また、確かに一般的に、亜鉛欠乏(不足)時は健常時に比して低血清亜鉛濃度を示すが、個々人が、そ 続きを読む
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日付: 2019年6月28日
血清亜鉛と基準値 第18回日本亜鉛栄養治療研究会 ポスターセッション:P18
【はじめに】 昨年 2018年7月、(株)SRLをはじめ日本の多くの臨床検査所で、血清亜鉛値の旧基準値 65~110㎍/dlから新基準値 80~130㎍/dlに、突然に、変更された。旧基準値は1977年、(株)SRLが、 続きを読む
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日付: 2018年9月9日
亜鉛欠乏症の診断・診療指針2018(案):追加論文②
『亜鉛補充療法初期時の典型的血清亜鉛値等の変動について』 ~診断の確率を高めるためには亜鉛補充療法初期の血清亜鉛値の変動に注意する~ <はじめに> ~有症状症例の血清亜鉛値測定で 続きを読む
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日付: 2018年7月22日
亜鉛欠乏症の診断・診療指針2018(案):追加論文①
『亜鉛欠乏症と血清亜鉛値』 ~デジタル思考は間違いと言う筆者も当初はデジタル思考に陥っていた~ 【亜鉛欠乏症の診断・診療指針2018(案)】 【Ⅰ】多彩な症状・疾患、及びそれ等の既往・経過等か 続きを読む
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日付: 2018年7月1日
亜鉛欠乏症の診断・診療指針2018(案)
<はじめに> 【MIMAKI Data】、 2002年秋、多数で、多彩な亜鉛欠乏症患者の存在に気が付いて以来、その第一例患者から2018年の現在まで、優に1,000名を超える亜鉛欠乏症疑い患者を一例一例、(往時の大学ノー 続きを読む
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日付: 2018年4月20日
【亜鉛欠乏症の診断基準2016】のデジタル思考を批判する(1)
【はじめに】 ヒトの生体値はアナログ的存在であるが、医学界や医療界では、しばしばデジタル的に扱い、且つその思考もデジタル思考となり、医学医療の現場では大変な間違いを犯している。最近、日本臨床栄養学会から『亜 続きを読む
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日付: 2018年3月1日
局所療法に偏重する日本褥瘡学会を批判する。(Ⅳ)
亜鉛補充の全身療法では、殆どポケット形成を考慮する必要がない。 〇○〇○ 78歳 女性 認知症等々にて、他の医療機関及び同施設の訪問看護での在宅医療中の患者。 続きを読む
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日付: 2018年2月15日
局所療法に偏重する日本褥瘡学会を批判する(Ⅲ)
2012年当時の亜鉛補充療法(全身療法)による褥瘡治癒症例の1経過 20120507 97歳 女性。午後の初診。仙骨部の2ヶの比較的浅い潰瘍の褥瘡と右腰部の表面に発赤を示す疼痛ある深部のしこり(褥瘡)。 続きを読む
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日付: 2018年2月2日
局所療法に偏重する日本褥瘡学会を批判する(Ⅱ)
褥瘡は皮膚の脆弱性により発症する ~褥瘡の治療.予防には皮膚の脆弱性改善の全身療法と皮膚の保護.維持(局所処置.局所療法)とが必要~ 仰臥したら必ず褥瘡が発症するものではない。しかし、褥瘡が発症した時、適切な局所処置. 続きを読む
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日付: 2018年1月18日
局所療法に偏重する日本褥瘡学会を批判する(Ⅰ)
~褥瘡の発症及び難治化は亜鉛欠乏による皮膚の脆弱(性)化が主要な原因である~ 昨年盛岡で開催された第19回日本褥瘡学会の理事長講演で、川上重彦先生は、1998年第1回学術集会開催当時、褥瘡とは形成外科的手術 続きを読む
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日付: 2017年8月22日
論理的亜鉛補充療法の実践(Ⅶ)~臨床症状の変化と血清亜鉛値等の変動の追跡~②
【褥瘡は典型的な亜鉛欠乏症である】 【亜鉛欠乏により多彩な皮膚症状 ・ 皮膚疾患が発症または難治傾向となる。】 筆者は、腸性肢端皮膚炎は経験したことはないが、褥瘡はじめスライドのごとく、多彩な皮膚症状・皮膚疾患を経験した 続きを読む
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日付: 2017年7月5日
論理的亜鉛補充療法の実践(Ⅵ) ~臨床症状の変化と血清亜鉛値等の変動の追跡~①
5/8の 【論理的亜鉛補充療法(Ⅴ)で標準的処方の亜鉛補充療法を開始した】 を投稿して、 暫くお休みをいただいた。 2002年に、多数で、多彩な亜鉛欠 続きを読む
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日付: 2017年5月8日
論理的亜鉛補充療法の実践(Ⅴ) ~亜鉛補充療法を試行する~
【血清亜鉛値の絶対値で、亜鉛欠乏症の診断は出来ない】 多彩な亜鉛欠乏症の症状・疾患の中にも【褥瘡】の様に、 例外を除いて、種々の要因はあろうとも亜鉛欠乏による皮膚の脆弱性が主要な要因であるもの 続きを読む
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日付: 2017年4月24日
論理的亜鉛補充療法の実践(Ⅳ) ~亜鉛欠乏症の可能性の推測~
【血清亜鉛値の絶対値で、亜鉛欠乏症の診断は出来ない】 しかし、初診時の血清亜鉛値より亜鉛欠乏症の可能性のおおよその推測は可能である。 (Ⅲ)亜鉛欠乏症の可能性の確率を考慮する。 続きを読む
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日付: 2017年3月21日
論理的亜鉛補充療法の実践(Ⅲ) ~血清亜鉛値などの測定をする~
【血清亜鉛値の絶対値で、亜鉛欠乏症の診断は出来ない】 では?どうするのか!? . (Ⅱ)血清亜鉛値などの測定をする . 多彩な亜鉛欠乏症の症状は、特異で典型的な症状もあるが、他の 続きを読む
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日付: 2017年3月2日
論理的亜鉛補充療法の実践(Ⅱ) ~臨床症状より疑う~
【 血清亜鉛値の絶対値で、亜鉛欠乏症の診断は出来ない 】 では?どうするのか!? . . (Ⅰ)臨床症状より疑う。 . 2002年秋、 続きを読む
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日付: 2017年2月13日
論理的亜鉛補充療法の実践(Ⅰ) ~亜鉛欠乏症の診断と治療~
【血清亜鉛値の絶対値で、亜鉛欠乏症の診断は出来ない】 常識を覆すこと本当に大変なことです。 多数で、多彩な症状の亜鉛欠乏症の存在に気付き、今年で15年に成ります。 余りに多彩な臨 続きを読む
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日付: 2017年1月6日
第18回日本褥瘡学会学術集会に参加して(Ⅶ)
【どうして、亜鉛の不足が生ずるのですか?】 第18回日本褥瘡学会学術集会 1日目 第五会場(口演)優秀演題賞の亜鉛関連二題で、座長を務められた医師の質問である。 ・ 2002年、多くの、多彩な 続きを読む
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日付: 2016年12月15日
第18回日本褥瘡学会学術集会に参加して(Ⅵ)
【論理的亜鉛補充療法及び維持療法と軽度な看護・介護処置で褥瘡予防が可能である】 日本褥瘡学会のポスターセッションには、かなり大きな皮膚欠損の生じた褥瘡や広範なポケット形成により開放創としたり、 続きを読む
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日付: 2016年11月29日
第18回日本褥瘡学会学術集会に参加して(Ⅴ)
【亜鉛補充療法による全身療法ではポケット(死腔)の形成は大きな問題にならない。】 今回の学会での大浦武彦先生の教育講演で 『シーツの縒れの褥瘡に及ぼす影響や死腔の形成を見逃さないように』とのお 続きを読む
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日付: 2016年11月7日
第18回日本褥瘡学会学術集会に参加して(Ⅳ)
【DESIGN-Rが褥瘡の局所療法のみならず全身療法も含めて、重症度と治療経過を数値化して評価出来るものならば、 [ ①現褥瘡学会の局所療法 ] と [ ①+亜鉛補充全身療法 ]とを、学会として比較検討をお願いしたい】 続きを読む
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日付: 2016年10月21日
第18回日本褥瘡学会学術集会に参加して(Ⅲ)
【臥床すればすべての人に褥瘡が発症するものではない】 ことは常識である。 そのことに褥瘡の治療に携わった多くの人は気が付き、考える人は疑問を抱いているはずである。 日本褥瘡学会編の褥瘡の定義は 続きを読む
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日付: 2016年9月29日
第18回日本褥瘡学会学術集会に参加して(Ⅱ)
【亜鉛に関連しての2題が優秀演題賞に選ばれた】 400題を超える口演、ポスターの一般演題の中で、亜鉛に関連した演題はたった5題であったが、そのうちの2題が、15題の優秀演題賞の中に選ばれていた 続きを読む
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日付: 2016年9月20日
第18回日本褥瘡学会学術集会に参加して(Ⅰ)
【500ページもの分厚い抄録集中に、「亜鉛」の文字はたったの五カ所に驚く!!】 9月2日、パシフィコ横浜で開催された第18回日本褥瘡学会学術集会に参加しました。 褥瘡は、200 続きを読む
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日付: 2009年4月16日
いわゆる舌痛症は、その殆どが亜鉛欠乏症と考えられ、亜鉛補充療法で治癒する
舌痛症について しかし、ヒトを全人的に診ていると、次第に、臨床の事実と合わない症例を続々と経験することとなった。 医療の現場では統計的数値である基準値を今でも、うっかり、正常値と考えている傾向がある。 医師の中には『血清 続きを読む
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日付: 2008年5月31日
亜鉛トランスポーターZIP13の役割
亜鉛欠乏の症状は生体内での微量元素亜鉛の多彩な作用機序によるものであるが、その生物学的な役割はこれまで殆ど明らかにされてきていなかった。 最近、下記の理化学研究所 免疫アレルギー科学総合研究セ 続きを読む
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日付: 2008年2月28日
血清亜鉛値の基準値は正常値ではない
統計的数字である基準値を医学医療の世界ではうっかり正常値と間違えている傾向にあることは、 本HPの研究報告書の中でもはっきりと表明してきた。 特に、少なくとも血清亜鉛値については『基準値は正常 続きを読む