症例名:症例5 多剤服用患者
日付:2017年1月18日
症例は、初診時88歳の女性です。
9種類もの投薬を受け『全身状態は安定している』と、某大総合病院から紹介されました。
〇 確かに、一般の検査値はおよそ基準値内でしたが、
〇 初診時、『体中痒くて困る。何時までも生きていたくない。』とのこと。
〇 体中掻爬痕だらけでした。
2013.11 より、通常の亜鉛補充療法を開始したが、
皮膚の状態は変動するものの、血清亜鉛値も燻る傾向。
2014.04.03
訪問看護師による右下腿の複雑な皮疹
2014.04 には、皮疹・掻痒共に悪化。
特に右下腿に大小の水疱、ビランなど複雑な皮疹が発症・継続し、血清亜鉛値も予測した変動を示さず。
2014.04.08
処方をプロマック2T/分2=>2T/1回など、
投与法の変更や増量など、処方の変更も加えたが、症状や血清亜鉛値の変動が燻り続けたので、
2014.11 より、最も問題で、且つ不要なリピトールから、徐々に、不要な薬剤を除いて、経過を追跡。
2015.02.09
下腿の水疱は軽快、肩部の慢性皮疹の掻痒が問題。
2015.06
皮疹や掻痒等の皮膚症状はすっかり治癒。
血清亜鉛値の変化も、予測通りの変化となり、
2016.05.10 亜鉛:100μg/dlまでになった。
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2014.04 と 2015.06 の写真です。
現在は、食欲も良く、全くお元気です。
最近、この様に間違いなく亜鉛欠乏症と考えられるが、
亜鉛補充療法の効果が燻り、検査値も燻る難治性の症例に ついて、
特に、舌痛症や口腔内違和感、掻痒症や難治の 皮膚疾患の様な原因が定かでない症状・疾病で、しばしば、 特定な薬剤の処方があることに気付きました。
当然、症例のような多薬剤服用例に目立ち、大変、問題です!!
カテゴリー:皮膚疾患